結論
- 資産は種類によってリスクとリターンが異なる
- メリットデメリットを考慮した選択を
- 経済ニュースにも目を向けて
資産の種類
資産にはいろいろなものがあります。
すぐに思いつくものだけでも
預貯金、株式、金、投資信託、債券、仮想通貨、不動産、美術品
など、たくさんのものがあります。
これらを大別すると
- 現物資産
- 金融資産
の2種類に分けることができます。
コロナ禍でお金がばらまかれ、その後についてどうすればいいか不安な方もいるかと思います。
それぞれの種類とメリットデメリットを知ることで選択する一助になれば幸いです。
金融資産とは
これは特定の機関(国や会社など)によって価値が決められていたり保障されているもののことを言います。
預貯金
金融機関にお金を預けることを言います。
預けると言っていますが正しくは金融機関にお金を貸している(投資をしている)と言えます。
基本的には日本の金融機関に預けることが多いので
- 1000万円まで保証
- メガバンクでは年利0.001%で日本に投資
- ネット銀行では最大0.2%で日本に投資(2021.3時点のあおぞら銀行)
と考えられます。
株式
企業が資金を提供してくれた人に対して発行する有価証券のことを言います。
現在は環境が整っているため日本だけでなく海外の会社の株を購入することが簡単にできます。
会社は株主のものです。
会社はしっかり収益を得ることで配当金を出したり株価をあげることで株主へ還元します。
- 値上がりすることもあるが値下がりすることもある
- 配当金や株主優待をもらえる企業がある
- 外国株式は為替リスクが発生する
債券
国や企業などが資金調達を目的に発行する有価証券のことを言います。
国であれば「国債」、企業であれば「社債」と呼ばれます。
債券は満期が決められており、満期になるまで決められた利子の支払いが行われ、満期になると債券の額面金額が払い戻されます。
発行元が破産してしまうと出資した金額が返ってこないリスクがあります。
リスクが高いと資金が集まりにくいので利率が高くなります。
そのため購入する前に格付け表を確認して許容できる範囲で選択するようにしましょう。
- 比較的安定した収益が得られる
- 元本保証はない(個人向け国債は元本割れなし)
- 満期までの期間が豊富に存在(1年・3年・10年など)
投資信託
投資信託はファンドと呼ばれ
投資家から集めた資金をまとめてあらかじめ決めてある運用方針にそって運用する金融商品
のことを言います。
- 少ない資金から購入ができる
- ファンドによっては分散投資ができる
- 元本保証はない
- 金利変動リスクがある
少なくとも
運用方針が自分の方針と合っているか
無駄な手数料が発生していないか
この2点はしっかり確認してから選択するといいかと思います。
仮想通貨
ビットコインやイーサリアムに代表される暗号資産のことを言います。
国によって発行された「法定通貨」ではなく、データとして存在する金融資産です。
最近では日本でもビットコインで支払いが可能なお店も出てきています。
ビックカメラ・コジマ・ソフマップなど
- スピーディー
- 手数料が安い
- セキュリティ面が強化されているがハッキングや詐欺など注意が必要
- 価格の変動が大きい
- 利用場所が限られている
現物資産とは
これは実際に形があり、それ自体に価値があるもののことを言います。
現金や株式などのように、ある日突然価値のない紙切れになることがなく、ある一定の価値を持ち続ける資産です。
不動産
マンション・アパート・土地・太陽光発電
のように物自体にも価値がありますが
- 貸し出すことで賃貸収入を得る(インカムゲイン)
- 購入額以上で売る(キャピタルゲイン)
- 相続税対策として購入する
など活用の幅も広いのが特徴です。
ただし購入額以下になることもある上に金額が大きい場合が多いのでしっかり準備することが大切です。
貴金属
金・銀・プラチナ
などに代表される希少性があり、資産価値が安定しているのが特徴です。
- 貴金属自体に利益を生み出す力(インカムゲイン)はありません
- 値上がり益(キャピタルゲイン)がメイン
- 盗難のリスクがある(運営会社に預けておくことが可能)
コレクション
美術品・ワイン・ウイスキー、時計、自動車
などのように年月が経ってプレミア価格のつくものや価格が落ちづらい物のことを言います。
わかりやすいのがロレックスやベンツなどでしょうか。
ただし他のものに関しては
趣味として集めていたものが年月を経て資産価値が高まった
と言ったケースが多そうです。
骨董品の中から目利きをして資産価値より安く手に入れることができた
という人もいるとは思いますが…
メリットデメリット
金融資産と現物資産のメリットデメリットについてまとめてみます。
金融資産のメリット
- ハイリターンが期待できる(特に株式ではテンバガーと言われる株価が10倍になる銘柄も)
- 少額から始められる(ネット証券では100円から購入可能)
- 分散投資がしやすい(投資信託1つで数百の分散が可能)
- 流動性が高い(早ければ即日現金化が可能)
金融資産のデメリット
- ハイリスクである(会社の倒産により資産価値ゼロになる可能性)
- 運用コストがピンキリである(特に投資信託は玉石金剛)
現物資産のメリット
- 価格が急落しにくい(物自体に一定の価値があるため)
- インフレに強い(物価の上昇とともに価値が上がりやすい)
現物資産のデメリット
- 盗難や損傷によるリスク
- 保有コスト(税金や保管費用)
- 少額から開始できないものが多い(貴金属の積み立てやローンを組む場合は別)
まとめ
現在のコロナ禍で世界の金融機関はお金をばらまき続けています。
こうした状況ではダブついたお金が金融資産や現物資産に流れ込みやすくなります。
その結果
- 日本では日経平均株価が約30年ぶりに3万円台に回復
- 米国ではS&P500が過去最高値を更新
- ビットコインは1ビットコインが600万円超え
- 不動産は東京の住宅地価が2013年から2020年まで継続して右肩上がり
- 金は2020年8月に史上最高値更新(その後下落しているがコロナ禍後には回復するのでは?)
- 債券は日本ではマイナス金利政策が継続
と現物資産・金融資産ともにかなり流入しているように思われます。
これによって資産を持つ人と持たない人で格差が生まれるのではないかと考えられます。
現在お金をばらまいているツケがコロナ禍の後に来るかもしれないことも考える必要があるかと思います。
経済ニュースにも興味を持っていただける一助になれば幸いです。